浅葉動物病院
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腫瘍の診断方法
腫瘍疾患の診断は進行度の評価に伴い、T(局所)、N(領域リンパ節)、M(遠隔転移)のカテゴリーに分けて診断していきます。

■T(局所)カテゴリー

これは腫瘤病変局所の状態評価です。
腫瘤の大きさ、増大速度、底部への固着の状態、自壊出血の有無などを触診・視診・問診によって調べます。また、レントゲン検査やエコー検査によって腫瘤内部の構造や血管分布、底部の骨などへの浸潤を調べます。

腫瘤内部の細胞を採取する細胞診検査では細胞の種類や形態を見ることにより、その腫瘤が炎症病変なのか腫瘍性病変なのか、また腫瘍であれば悪性所見は見られるのか、大まかに調べることが可能です。さらにコア生検と呼ばれる内部の組織を一部採取する検査により病理組織検査が可能です。

■N(領域リンパ節)カテゴリー

リンパ節とは血管を流れる血液のフィルターであると考えてください。
腫瘤病変が悪性であった場合、腫瘍細胞が腫瘤内から血管へ浸潤し血行を介した遠隔転移が起こります。このため、腫瘤に一番近い領域リンパ節フィルターに腫瘍細胞が捉えられて最初の転移病巣が形成されることが多いのです。
体表や体腔内のリンパ節に対し触診やレントゲン、エコーによって異常を調べ、細胞診検査や病理検査で転移病巣の有無を確認します。
猫の唾液腺癌の下顎リンパ節転移
(猫の唾液腺癌の下顎リンパ節転移)

■M(遠隔転移)カテゴリー

領域リンパ節を超えて全身に腫瘍細胞が浸潤を起こすと遠隔転移となります。
通常多いのが肺への転移です。これは、酸素交換を行うために最終的に全身の血液が集まるのが肺だからです。
ただし、中には肺には転移せず、肝臓や脾臓への転移といった特殊な経路での転移もあります。
レントゲン検査やエコー検査によってそれら遠隔転移を疑う病変の有無を調べます。
猫の乳癌肺転移
(猫の乳癌肺転移)

■S(全身状態)カテゴリー

腫瘍のTNM評価とともに全身状態をチェックします。
いくら腫瘍の病態が判明しても高齢やその他疾病によって全身状態が悪ければ治療が行えません。血液検査等により治療が可能な全身状態か判断します。