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■犬のリンパ腫
リンパ腫とは白血球の1種であるリンパ球が腫瘍性に増殖する悪性腫瘍性疾患です。
体表各所のリンパ節や体腔内リンパ節で増殖が起こり腫脹します。
全身をめぐる血液の細胞である白血球が癌化するため、この疾患は全身性の癌であり、手術によって治療できるものではありません。
その治療の基本は化学療法によって全身性に抗癌剤を投与し腫瘍細胞を限りなく0に近づけるよう抑え込むことです。
犬のリンパ腫は、最近では新Kiel分類という細胞形態や免疫組織学的分類をすることによってリンパ腫の中でも様々なキャラクターがあることが分かってきています。
そのため、一口に抗癌剤治療といってもそれぞれのキャラクターにあわせて、種類や強度などを変更して使用することが重要です。
Centroblastic type
(B-cell High grade)
Small cell Clear cell
(T-cell Low grade)
細胞分化度
免疫組織学的タイプ
B-cell
T-cell
High
grade
・最も発生頻度が多い
・抗癌剤の反応良好
・進行が早い
・全身症状が出やすい
・予後は要注意
Low
grade
・比較的良型
・抗癌剤を強く使用しなくても予後が良い
また、抗癌剤治療というと皆さんやはり副作用を非常に心配されます。
伴侶動物のリンパ腫治療は残念ながら根治目的ではなく緩和目的の治療がメインとなります。
このため、副作用が出るような抗癌剤治療は逆にQOL(クオリティーオブライフ)を悪化させるだけで意味がありません。
上記リンパ腫のキャラクターを踏まえたうえで、抗癌剤の用量を段階的に調節し副作用の出ない範囲で使用します。
仮に副作用が出るようであれば、用量を減じたり投与間隔を延長して対応します。
リンパ腫の治療の基本はより良いQOLでより長く生存期間を延長させる事です。
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